酒井農園有機日記@伊豆大島

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zoom RSS バイオエタノールについて考える。その1

<<   作成日時 : 2007/05/15 22:58   >>

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ここに来て急速にバイオエタノールへの転換が話題になっています。
今回の流れは米国の方向転換でトウモロコシや菜種などが利用されることとなり、日本も穀物価格の高騰の影響や、親分に見習う形でエコを御旗に話が進んでいるように思えます。

しかし、実際には10年ほど前に安価なアルコール入り燃料が販売されたことがあったはず。このときは石油関連団体や運輸関連の政府機関の反対もあり、定着する前に廃れてしまったことがあったっけ。
ブラジルではずいぶん前からアルコール燃料を普及させていたのだし、なぜ、日本国政府として、もっと前から積極的な取り組みを見せていてもよかったのではないだろうか?

それはともかくとして、石油燃料からバイオ燃料への転換が必ずしもいいことばかりではないということは、各マスコミでも取り上げられているようです。
国本価格の上昇により食料価格が上昇することや、バイオ燃料の原料となる作物を栽培するため森林が伐採されかえって環境に逆行している例があるようです。
これらのことは各国政府や国連などが十分に管理、監視する必要がありそうです。

日本での取り組みは今までの減反政策を転換して、休耕田での稲作を奨励し、米を利用してアルコールを生産する方針のようです。また、価格が高騰する外国産のトウモロコシなどの穀物に換わり米を家畜の飼料にしようという取り組みも進んでいるようです。燃料用、資料用の米に関しては食味よりも収量を重視した品種を使うことになり、努力次第ではかなりの量の燃料や飼料を生産できるかもしれません。(NHKクローズアップ現代を参考としています)。

問題もあるでしょうが休耕田を復活させ、米を増産するという発想自体はいいことだと思います。日本の場合は基本的にはかつて使っていた水田を復活させることがメインであり、大規模に森林伐採を行い耕地を広げるわけでは二ので、その点の環境負荷は低いと思います。
 米を作る農家としては、食用ではなく燃料となる米を生産することには抵抗を感じる方も多いかと思います。が、これに関しては、古来菜種油が燃料として使われていたことを考えれば、米を燃料として使うことも大きな代わりはなく、また、大吟醸酒で米のかなりの部分をそぎ落として作っていることを考えれば、ほぼ全量醸造に使う燃料向けの米は効率はいいとも考えられます。もちろん私も農業従事者ですので、何に利用するかは、各農家の判断、思想が優先されるべきだとは思います。

この休耕田を活用し、稲作を奨励する案の利点を上げると
1、農家は耕作量を増やすことが出来、農業収入の増加が狙える。
 休耕田を転作しても、水田は水はけが悪く他の作物では収入は上がらない場合が多かった。また、米を作ることを熱望する農家にとっては精神的に明るい材料となります。
2、国は減反保証金を削減することが出来る。
これは上記に付随しますが保証金を払っても転換作物の収入が低いため保証金を出す意義が低かった。莫大な減反保証金を生産への増産へ利用できればロスが減りそう。
3、燃料、穀物飼料を国外から輸入する量が減れば、その輸送によって生じる環境負荷が軽減できる。
これが実は意義深い。近年は地産地消が重視されています。これは輸送のエネルギーロスをなくすということも重要な意義があるからです。国産飼料はもっと早くから促進してもよかったのでは?
4、山間部や平地で水田が活用されれば耕作地での保水量が高くなり、水害が減少する可能性がある。
実際には工作がはじめってから詳しくシュミレーションする必要がありますが、ダム建設や平地での河川改修の考え方を大きく転換できる可能性もあります。
5、米国からの米輸入せよとの経済圧力にも変化?
その技術を伝授して、米国であまった米は米国内で消費していただけるかと・・・それ以前に米作るの止めてトウモロコシ作るかもしれませんな。
6、水田復活で生物の生息環境が増加
休耕田が使われるようになれば、貴重な水生生物の生息環境が増加することも期待したいところです。しかし後に記しますが、逆に圃場整備で生息環境が減る可能性も大きいのです。

他にもありそうですがとりあえずこのへんで。長くなってしまうので以下次回。ネガティブ編

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
思い出した、10年ほど前、確かにエタノール入りの燃料売っているお店がありましたね。いつの間にか見なくなった、うん。
吟醸用の米の削った部分は「しろぬか」といっておせんべいなどに利用されているという話を聞いたことがありますよ。
国産で資源の有効利用として「バイオ燃料」が使われて欲しいなと思いますね、個人的には。
元新宮市民
2007/05/16 17:43
なるほど、さすがに削った部分は利用されているんだね。
ただ、その2で書き忘れたのだけどアルコールに加工するときの金銭的コストや二酸化炭素の発生はどんなもんなんだろう?酵母の呼吸量も馬鹿にならないだろうな・・・
また、稲藁も有効活用しないともったいない。他の項目であったような除草剤を使わなければ稲藁も重要な家畜の飼料になるんだけど・・・。
さかい
2007/05/16 21:43
ちなみに10年ほど前にエタノール系燃料が販売されたときは安価であること、また、燃料自体には窒素分が少ないため窒素酸化物が少ない低公害燃料というのが売りでした。

ところがこれに対して通産省(当時)や石油販売団体は
○エンジン内の温度が高く、燃焼時に空気中の窒素と化合しかえって窒素酸化物濃度が高くなる。とか、
○高温によりエンジンが傷むとか、○エンジン内の汚れがアルコールによって分解され剥がれ落ち、細管に詰まってエンジントラブルを起こす。
といった理由で使用しないことを呼びかけるネガティブキャンペーンを盛大にやっていました。私はそのときの両陣営のどちらが正しかったのかは判断できませんが、その結果いつの間にか姿を消してしまいました。
しかし、なぜか今回はそういった話は出てきません。マスコミも触れないし・・・
さかい
2007/05/17 20:59
続き
先回のものとは違う性質のものなのか?それとも何か裏があるのか・・・今回はバイオを強調しているため、誰も深く突っ込まないだけの気もします。
どの道比較した結果、環境によりよいほうを選べばいいのですが、前回との対応の違いがすっきりしない・・・
米国で石油メジャーが何も抵抗しないことを考えると、そちら側が今回のバイオエタノールを推進しているのでしょうか?
もう少し調べてみなきゃならないな
さかい
2007/05/17 21:00
アルコール燃料を売ってたのはガイアックスですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9

注目点は添加されたアルコールは天然ガス由来で、植物由来ではない点ですね。
ぷるぷる次郎
2007/05/21 17:05
ありゃ、URL長すぎでうまく行かないみたい。
タグは使えるかな?
<A HREF="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9">ガイアックス</A>
ぷるぷる次郎
2007/05/21 17:09
ガイアックスの売りは窒素酸化物の件と石油税がかからない分価格が安く出来る。という点でした。ちなみに原価自体は石油燃料よりも高かったようです。
さかい
2007/05/21 22:42
そのほかエピオンとか何種類かありましたね。結局法律で禁止して壊滅させた経緯があります。
この点を整理しないとガイアックスたちが浮ばれませんね。
さかい
2007/05/21 22:45

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