酒井農園有機日記@伊豆大島

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zoom RSS バイオエタノールについて考える。その2

<<   作成日時 : 2007/05/16 21:12   >>

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続いて利点でもあるが不安点でもある点
1、農業従事者が大量に必要。
当然今まで使っていなかった水田でも稲作をする必要があり農業従事者が必要となります。
求人が増え仕事がなく職につけない人に働き口が増えるわけですが、果たしてその道を選ぶ人が十分に確保できるかどうか・・・
2、米価が上がる
米農家にとってはありがたいことです。価格が上がれば農業従事者も増えるかも。しかし、度が過ぎれば食料価格が高騰します。米離れが進む可能性もある。しかし、この前に輸入穀物が高騰して米より高くなっている可能性もありますね。
3、輸入穀物が高騰・食料自給率上昇?
いままでの項目とも重なりますが、輸入穀物が高騰すれば自給率をあげざるを得なくなります。輸入穀物の価格上昇と米増産の機運、家畜飼料の国産化によって一気に食料自給率が上がるかも・・・これは国際情勢の変化で食料の弱みを突かれる危険が減るので利点もありそうです。しかし、全体的な食品価格の上昇は危険もあるのでどうなることやら。
その代わり飽食の時代は終わり、メタボリック症候群どころではなくなるかも(これはこれでいいことか)

不安な点
1、大規模農業化が進み、個人農家が押しつぶされる可能性
国策で大規模農業化が進み、自分の信念でこだわりの稲作をしている農家の自由度が効かなくなるかもしれません。
2、圃場整備により田園風景一変、希少生物の激減。
これはかなり可能性の高い点です。効率のよい大規模農業化が進み巨大な1枚田が奨励される可能性が高いです。とくに平地の水田では網の目状の農業用水や土で出来た畦は姿を消し耕地のコンクリート区画が進みそうです。そのような環境で暮らしている希少な水生生物、そこで採餌している水鳥、哺乳動物も影響を受けます。
3、農薬、除草剤利用の拡大・そして遺伝子組み換え米が?
大規模化した、しかも食用ではない水田では当然のように食用以上に強い農薬、除草剤が利用されます。増産のために高濃度の施肥が考えられますが、それによる水質汚濁も考えなければなりません。そして、現在では屋外での栽培が禁じられている遺伝子組み換え作物を利用しようという圧力が高まることも考えられます。
もちろん色々な意見があるとは思いますが、私は遺伝子組み換えにより不測の形質が発現する可能性や遺伝子組み換えという作業自体の作業員へのリスクを考えるととても賛成できません。
流れとしては食用ではないイネに関しては強力な農薬や除草剤を使ってもよいということになり、農薬や除草剤耐性遺伝子を組み込んだイネを売り込まれることとなります。
おそらくはラ○ンドアップ(某国の某社製の有名な除草剤)耐性遺伝子を組み込んだイネを売り込む手はずが出来ているのではないだろうか?(私としてはここに来て某国が急にバイオエタノールを叫びだした狙いはこれも含まれる気がしています。この先他国ではラウンド○ップ耐性トウモロコシの使用権やらで種子の利用をコントロールされてしまうのではないだろうか?)
また、植物体自体に虫を殺すほどの毒性を持たせた遺伝子組み換えもあります(販売側は人体には影響ないとしていますが・・・)

食用ではないのだからいいではないか!という意見はあると思いますがイネ、トウモロコシなどは風媒花です。花粉は風により飛ばされ受粉し結実します。
これは遺伝子組み換えしていなくてもいえることですが、もし食用のイネと燃料用のイネが近い圃場で耕作されれば遺伝子が混じり、品質の変化が生じます。
隔離すればよいかというと、そう簡単な問題ではありません。農家の立場からすれば常に燃料用のイネを作付けし続けるのは嫌なものです。価格も異なることでしょう。そうなると、ある程度の期間ごとにローテーションが組まれるかもしれません。
そうなるとこぼれ種やひこばえにより、前作の品種が残り、次回以降の作付けに影響があるかもしれません。動物による種子散布ってのもあります。
もちろん、これは今でも様々な品種が混在し、酒米などかなり違う性質の米も混在して作っていて大きな影響はなさそうなので気にする必要は無いのかもしれません。
しかし遺伝子組み換えで、毒性を持たせたものの遺伝子が混じるとなると話は別です。実際のところどの程度の影響があるかはわかりません。もしかしたら一切影響はないかもしれませんが致死的な影響が出た場合、誰が責任を取るのか?
少なくてもこの場でこのような予測を立てることが出来ることであるので「不測の事態」ではないのです。

はじめのほうにも書きましたが、休耕田を復活させ米を増産し、エネルギーとして利用すること自体はおおむね賛成です。(むしろ新たな農地乱開墾する必要が無い日本が先陣を切ってやるべきだったのではないか?古来からアルコール濃度の高い日本酒を作っている国なのだから)しかし、事を運ぶさいには大勢に流されず、先を見据えて計画的に進めることが重要だと思います。
そして、何より代替エネルギーを考えることよりも、エネルギーを浪費している自称先進国は自らのスタイルを質素にすることによるエネルギーの節約も視野に入れるべきなのでしょう。

そういうならブログで長々と講釈たれるなって?それもごもっともです、ハイ・・・

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コメント(9件)

内 容 ニックネーム/日時
なかなか興味深いですな。
食糧問題と正面からぶつかるだけに、中長期的なビジョンと政策が必要だね。

今の政府および中央省庁に、その能力と余裕はない。
マスコミも論点整理と考察ができない。

何かが変わるとしたら、集落とか地域の取り組みみたいな自発的なものが、全国的なものへ広がっていく場合な気がする。
5−
2007/05/16 23:19
クローズアップ現代でも独自に地域で家畜用の米の生産を依頼し地域で休耕田を活性化する話をやっていました。

燃料の場合税収と関連するため勝手にアルコールを生産して燃料として使うことは困難だと波思うのだけど、地域の力で政府や世界を変えるくらいの気持ちが必要なんだろうね。

ちなみに食用油やプラスチック類を精製して燃料を作った場合、公道を走行しなければ自己責任において利用することが出来ます。
今後アルコール燃料がどういった扱いになるのかが興味がありますな。
結局政府が管理して生成することになるのだろうけど不正の温床にならないよう、あらかじめ制度をしっかりと作る必要があるよね。
さかい
2007/05/17 21:07
記事にも書いていたとおり、GM穀物を売り込むというのが親分の第一目的だとぼくも思います。石油などもそうだけど「価格を高騰させる」というのがかの国の一部の人の得意技だからねえ…
家畜飼料にするための穀類国内生産には興味があります。食肉の値段を下げるにはハードルが高そうですが…(下げようとするとGMや農薬の影がちらつくし…)
じん
2007/05/18 11:58
色々ネットを眺めてみたところ、米国穀物メジャーがずいぶんと動いたとか、石油メジャーは影で妨害工作する一方でバイオエタノール産業に参入の構えをみせているとかいないとか・・・
すべてをネガティブに捕らえてもしょうがないのはわかっているのですが、やはり親分の言うがままに流されるのは危険そうな気がします。

気になった情報としてはまともにエタノール燃料を使うと1台満タンで日本人一人が1年で食べる量に匹敵する穀物を使うとか・・・これが本当がどうかはわかりませんが、どの道莫大な量の穀物が必要なのは確かでしょう。
はたして生産は追いつくのか?また、エタノール生産時に排出される炭酸ガスを計算に入れてなかったら後々とんでもない失笑を受けることになりますね。ここのあたりの計算ミスはアメリカの得意分野なので専門家の冷静な分析を見てみたいところです。
さかい
2007/05/18 20:45
一つだけ、コメントを。
遺伝子組換え作物という点ですが、食料用の非組換えの物と燃料用の組換えのものが一般圃場で同時に植えつけられるようになったとすれば、必ず遺伝子汚染が起こると思います。
しかも、遺伝子組み換え作物はある意味「知的財産」なので食料用の遺伝子汚染された方が「知的財産の侵害」に当たるとされる恐れが…。
米ではなかったと思いますが、どこかでこういった例があると何かで読んだ記憶があります(うろ覚えでごめんね)。
元新宮市民
2007/05/18 21:07
元新宮市民様
暗にその件を垣間見えるようにしていたのですが、書いてくれたので詳しく書きます。
カナダで起こった事件で、シュマイザー事件などで検索できます。
代々有機農家で菜種の自家採種を続けていた農家があった。そこの隣に米国モンサント社が大規模な圃場を作ったのですが、ここで使われていたのが遺伝子組み換え小麦。
この人の大切に自家採種続けてきた菜種は全く知らないうちに遺伝子を汚染されてしまったのです。

ところがモンサント社はシュマイザー氏の畑のこぼれ種を勝手に採取しDNA鑑定を行い、「特許権のあるDNAを勝手にコピーした。」として訴訟を起こしたのです。ひどいことに1審には敗れてしまいました。判決ではシュマイザー氏がこれにより利益を上げた事実は無いとして賠償金は無かったのですが、とうぜん上告して審議中です。
さかい
2007/05/18 23:06
続き
とにかくこういった手口を使うのが常套手段なのです。バイオ燃料用の作物に関しても参入してくることは間違いなく、世界中の農業従事者はこのような手口によって種子を支配されてしまうのです。これは作物を自国で作っても本当の自給率とはいえません。種子の値段を変えられれば何も抵抗できなくなるのです。
ともかくこの先ほんっとーーーに注意深く流れを市民レベルで監視ししなければ、とてつもなく痛い目にあいます。

http://www.joaa.net/gmo/gmo-kizi/gmo-0407-02.html

さかい
2007/05/18 23:06
訂正、2審では敗れて莫大な賠償金の支払いを命じられています。現在最高裁で審議中。
さかい
2007/05/18 23:17
講演会での内容が掲載されており、事件の経緯が、モンサント社がどのような企業であるのかがよくわかります
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/sa-to/percy-in-nagoya.htm
さかい
2007/05/18 23:34

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